住宅の依頼先はハウスメーカー、工務店、設計事務所、どこがいいのか?
岐阜市の一級建築士事務所 河建設計の河合です。
住宅の依頼先は設計事務所がいいのか?
ハウスメーカーや工務店がいいのか?
建築設計事務所って何だろう?
設計事務所って必要なのだろうか?
ちょっと考えてみたいと思います。
建物を建てるのに建築設計事務所に依頼しなくても建てられる!?
そうなんですよ。
建てられるんです。
一般の方が住宅を建てるためには、
(1)住宅の“設計図”が必要です。
(2)建築確認申請等の“各種申請”が必要です。
(3)建築工事をする会社(工務店等)が必要です。
(4)登記等が必要です。
住宅の規模などによって例外もあるのですが一般的には、
(1)設計&(2)申請には二級建築士や一級建築士の有資格者がいて建築設計事務所として登録している必要が有ります。
(3)工事には建築工事業者として登録している必要が有ります。
ここで難しく?わかり難くしているのが設計事務所登録もしている工事業者がいる事です。
有名なところでは大手ゼネコンのように設計事務所登録もして設計もするし、工事業社登録もして建築工事もする会社です。
一般的に住宅を建てようと考えると依頼先として3パターン考えられます。、
1.住宅メーカー
2.工務店
3.設計事務所
ここでこれまたわかり難くしているのが、
1.住宅メーカーだけど、設計も工事もする会社と工事だけ行う会社がある。
2.工務店だけど、設計も工事もする会社と工事だけ行う会社がある。
3.設計事務所だけど、設計も工事もする会社と設計だけ行う会社がある。
お分かりのように設計も工事も条件が整って登録すれば両方登録できるのです。
ですから、設計もして工事もする会社Aが、
「A工務店」のように工事店名を前面に出したり、
「A設計事務所」のように設計事務所を前面に出したり、
独自に「○○ハウス」というようなブランド名を前面にだして仕事をしているのです。
なのでネームがどうであれ、どこ依頼しても売り方、イメージの作り方が違うだけで設計作業は必ず行われます。
その時に設計だけを行っている“専業“の会社なのか、
設計も工事も行っている“兼業”なのかが大きな違いであり、
業界内にいて色々と熟知している我々からするととても大きな差なのです。
当社は設計費が必要ありませんと言っている会社が有ったとしても設計作業をし、申請をして費用が掛かっている以上、当然ながらその経費は工事費などにうまく上乗せされているのです。
それが設計と工事を別々に依頼して、設計費と工事費がはっきりと表れているか、そうではないのかの違いだけなのです。
また、設計費も工事費も100社あれば100社の違いが出てきます。
それ以上に大切なのが、
“兼業“と違い、我々のような”専業”の設計事務所へ依頼した場合には、設計が完了してから工事会社を選定しますので、
・出来上がった設計図に合わせて工事会社を見積もり金額や施工品質で選ぶことができます、
・工事会社とは別の立場から工事監理をするので工事の品質が違ってきます。
この差が本当に大きいのですが、一般的にはあまりわかって頂けていない建築業界の現実です。
ただし、設計段階での工事費(総費用)は概算となります。
ハウスメーカーなどの場合はもっと早い段階で金額が固まってくるので安心感の差はあるかもしれません。
しかし、予算あっての設計なので、的外れな設計をする事も有りませんのでご安心頂きたいです。
欧米では住宅を“建築家”に依頼するには高額建物に限られるので敷居が高いという事が有るのですが、日本の場合は一部を除き全くそのようなことは有りません。
そもそも相談は無料の所がほとんどですし、建築の質の向上にも是非我々のような専業の建築設計事務所の依頼率も上がると良いのになぁと思っております。